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Welqや他メディアに振り回れない自分を作ろう

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先日から、DeNAが運営する9メディアが続々と非公開となる事態があり、界隈が炎上していた。 今回の1件を通して感じたことを完全な主観だが備忘録として残しておけたらと思う。

事の発端

事の発端は、SEO業界では有名な辻氏の指摘からだったと思う。それ以前からDeNAのメディアの運営の実態への指摘は相次いでいたが、辻氏の指摘により「炎上」というレベルまでなったと僕は感じている。

Welqというのは医療分野に関連するメディアであり、当たり前だが直接的に「命」に関わる場合もある。そういったデリケートな分野だったからこそより多くの人の目が集まったのだろう。

それに続く様に続々と指摘記事が。僕が特に時間をかけて読んだのはITマーケティングの永江氏の記事だった。

DeNAがやってるウェルク(Welq)っていうのが企業としてやってはいけない一線を完全に越えてる件(第1回)

告発も追記】やってはいけない一線を越えたDeNAのウェルク(Welq)をとりあえず直ちに閉鎖すべき理由(シリーズ第2回)

東大薬学部五十嵐准教授がDeNAのウェルク(Welq)をさくっと検証した結果(シリーズ第3弾)

これを読めば今回の事件の全体が見えてくるのではないだろうかと思うので、知らなかった方、知ってはいるけど何がどうなっているの?と疑問に感じている方は見てみると良いと思う。

今回は東京都からも呼び出しをくらうなど、いかに大きな問題だったかが分かる。ただ私は、これは今に始まった問題ではないと思う。

メディアの問題というのは昔からある

私が非常に印象的だったのは昔、「ためしてガッテン」という番組が納豆の効果について嘘の情報を流していたものだった。

「納豆で血液サラサラ」は嘘 「あるある大事典」とNHKのトリック

この問題は2006年。今からちょうど10年前に遡る出来事だ。10年経った今、情報の収集源はテレビだけでなく、急速に広がったWebでも行われている。

健康や医療に関しての嘘の情報が流れているというのはそもそもWelqが最初ではない。2006年以前に遡ればもっともっと出てくるだろう。(詳しい方いたら教えてください)

情報に振り回れない自分を作る事の大切さ

そもそも医療の文化というのは歴史が浅い。現代日本で「医療」と言っているのは西洋医学の中でも「アロパシー」という分野のこと。

現代人が医学史を知らないため、使い方と特徴、そしてなぜ歪められたかを誰も考えていないことにこそ問題があります。専門用語でいうと現代西洋医学はアロパシー医学と呼び、これは日本語でいうとその場しのぎの対症療法ということになるでしょう。

出典:内海聡氏のFB投稿より。

 

医学には五大流派というものがある。

現在の日本において主流として医療行為が行われいるのは間違いなくアロパシーである。

しかし、内海氏は同投稿において

慢性疾患には西洋医学は効きませんし治せません。生活習慣病、精神病、アレルギー、アトピー膠原病、癌、ホルモン疾患、難病、遺伝病の慢性対応、その他いろいろあるすべての慢性的病気は西洋医学では治りません。そこで対症療法の上塗りと継続をすると、今度はどんどん悪くなっていき薬漬けになります。

と述べている。現代はこのアロパシー医学の事を「科学的根拠のないオカルトだ」とする嫌いがあるように感じるのは僕だけだろうか。

そもそも医学を始めとする科学は、宗教的な概念の上に則った産物であった。執行氏は著書『生くる』において「ニュートンの著書の3分の2は宗教関連の本であった」と指摘している。

生くる

生くる

 

それだけこの世に存在している「方法」というのは「概念的な物を含む」ということだろう。僕はこの著書を通じてそれを学んだ。科学というものについて再考して見たい人は是非目を通してほしい一冊だ。(短編になっていて色んな事柄についての執行氏の造詣の深さを体感出来る!)

西洋医学でも本当はアロパシー医学以外に、ナチュロパシー、ホメオパシー、サイコパシー、オステオパシーが、緊急の時は前者、慢性期は後者たちを使い分けていたのです。そして現代に最も欠けている予防の考えを導入すれば、世界最悪と呼ばれる日本の医療状況はちゃんと改善するのですけどね。

出典:内海聡氏のFB投稿より。

僕たちは、歴史を忘れてしまっている。新しいものが良いと思い込み、大切なものを置いてきてしまった。時に僕はそう感じることがある。

昨今はWelqだけでなく、色々な媒体を通し、情報が溢れるほど入ってくる。その情報に振り回されていてしまっては、大げさかもしれないけど自分の人生を生きることすら出来なくなるのではないだろうか。

入ってくる「情報」とは「方法論」だ。もっと根底の部分の背景は何も見えてこない。根底の部分というのが「概念」であり「歴史」だと僕は思う。

僕がそれを知るために何をしたかというと、本を読んだ。それも歴史ある本を読んだ。時間の淘汰をくぐり抜けてきた本を読んだ。つまり歴史を知った。歴史を知ると自分なりの「軸」が出来る。自分の軸とは、「自ら考え進む事」だと僕は信じている。

そこには、世間で言われることと「矛盾」することもあるだろう。しかし、自らが書から学び、咀嚼し、生活に生かす。例え、ある情報があったとしても、鵜呑みにしないこと。その姿勢が大切なのではないだろうか。

適当に生きても生きれるのが現代日本だ。しかし、それこそ適当に流されていては、時に命に関わることがあるかもしれない。自ら選んだ道であれば悔いはないだろうが、他人に振り回された結果であればそこには「怒り」や「怨み」が生まれてしまう。

今回のWelqの一件は、もちろんWelqは越えてはいけない一線を越えてしまった。しかし、情報を「受け取る側」である私たちも、自らが歴史を調べ、思考し、行動していれば情報に左右されることなく歩んでいける。その責任を忘れてはいけないと思う。Welqだけが悪いのでは無いのだ。

僕らも真剣に学ぶ時が来ているのだと思う。学校教育では教えてくれない。自分で深く学んでいくしかないのだ。僕自身も、「もっともっと自己の人生に対して真剣にならなければ」と今回のWelqの一件から感じた。

知性は、勇気のしもべである

出典:清水克衛 執行草舟 吉田晋彩 西田文郎 寺田一清 (著)『耆に学ぶ』

これは、知の巨人と言われた小林秀雄氏の言葉。下の本から引用させてもらった。

耆に学ぶ

耆に学ぶ

 

知性を身につけ、ほんの少しの勇気と共に、この矛盾した世の中を歩いていきたい。